活動報告

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2019.12.7
 
講演&交流&忘年会
 
日時:12月7日(土)
会場:なかのゼロ 西館第2学習室
参加者:23名
内容:
(1)講演                13:30~14:50
演題:大坂城真田丸地形と絵図・旧版地形図・空中写真から復元したその姿
講師:坂井尚登さん (会員、国土地理院)
国土地理院に勤める傍ら日本城郭史学会や日本地図学会など多方面で活躍されている坂井さんによる、歴史の常識を覆すほどの大変興味深いお話でした。城址や遺構の位置や形状などは、従来はほとんどが文献や絵図などをもとにしており不正確なものが多い。そのようなアプローチとは全く別の方法で、坂井さんが行ったのは大正15年に参謀本部陸地測量部の作成した旧版地形図と、昭和23年に米軍が撮った空中写真をもとにそれを推定するもので、従来言われていたものとはかなり異なっていることがわかりました。伝記ものや絵図などは極端に誇張しているものが多く、また今の市街地の形状は戦後に急速に変わったものが多いので、この方式を適用することで、他の遺跡なども新しい事実が見つかるのではないかという期待が持てるものでした。

 

(2)会員による発表15:00~15:30   
タイトル:『歴史的大規模土砂災害地点を歩く』の紹介と関東地震(1923)による震生湖
発表者:井上公夫さん (会員、砂防フロンティア推進機構)
関東大震災は東京の地震ではなく神奈川の地震であり県内の被害の方が東京よりも余程甚大だったことを知り驚くとともに、秦野の震生湖の誕生についても理解できました。最近井上さんが出された『歴史的大規模土砂災害地点を歩く』(その2)の紹介もありました。
 

(3)交流タイム     15:40~16:30
参加者全員より、1人2分程度でご自身の紹介や近況、地理関連情報の伝達などをしていただきました。
 
(4)連絡タイム     16:30~16:45     
地理の会今後の行事予定についての紹介がありました。
 
終了後中野駅近くの居酒屋にて大忘年会を行いました。
 


2019.10.5 
 
品川区(東京23区)巡検
 
日時:10月5日(土)
参加人数:24人
 
巡検のテーマ・見どころ・キーワード
 
1 テーマ
訪問先23区巡検シリーズとして、今回は品川区を巡検。
武蔵野台地・低地・埋立地と、いろいろな地形にまたがる品川区。 それぞれの地形で、江戸・東京という中心地からの距離に応じて、どのような歴史を経 て、どのような街並みが広がっているのかを学ぶ巡検。
 
2 見どころ
高級住宅地の御殿山、江戸時代の面影を残す東海道品川宿・品川神社・戸越公園、大崎と天王洲アイルの再開発、賑わう戸越銀座商店街、木造密集地域、坂と崖と台地…いろいろな景観が見れる地域。
 
3 キーワード
《地形》武蔵野台地(下末吉面・武蔵野面)、海食崖、沖積地、河口、埋立地
《江戸・東京との関係》宿場町(江戸の入り口)、農村、大名屋敷、鉄道開通、木造密集地
《現代の変化》商店街、再開発
 
巡検行程
① スタート:JR東日本大崎駅南口
② 大崎副都心開発 →工場地帯と再開発
③ 居木橋→目黒川と工場地帯
④ 翠原石博物館
⑤ 原美術館
⑥ 御殿山庭園→城南五山の高級住宅街
⑦ 品川富士
⑧ 品川神社→富士塚・品川野菜・台地の端
⑨ 荏原神社
⑩ 台場跡
⑪ 鯨塚
⑫ 目黒川旧河口・船溜まり→地形の変化、湊の成り立ち
⑬ 品川宿 →”江戸”の入り口
昼食「いってつ」
⑭ 聖蹟公園
《移動🚌》新馬場駅前→大井町駅→二葉四丁目
⑮ 蛇窪神社→蛇窪地名の成り立ち
《移動🚌》二葉四丁目→東光寺前
⑯ 下神明神社
⑰ 住吉踏切、蛇窪信号所→蛇窪地名の成り立ち
⑱ 補助 26 号線建設現場→木造密集地
⑲ 戸越公園→大名屋敷の名残、品川用水 (解散)文庫の森
⑳ 細川文庫
㉑ 戸越銀座商店街→元気な商店街
㉒ ゴール:東急池上線戸越公園駅
 
解散後、有志で戸越銀座商店街内の居酒屋で懇親会を開催
 
行程地図

Google Mapで、①〜㉒の位置を確認できます。
 
行程地形図

 

当日の歩行記録をiOSアプリ「スーパー地形」を用いて表示。
 
巡検写真3点
⑦ 品川富士

⑫ 目黒川河口・船留まり

⑮ 蛇窪神社周辺で巡検地を確認
       

  


2019.8.3
 
講演&交流会
1. 日時:8月3日(土)14:00〜16:30 (メンバー交流会含める)
2. 場所:お茶の水女子大学文教育学部文教1号館7階711室
3.参加人数:24名
 
講演会
講師:お茶の水女子大学文教育学部人文科学科 長谷川 直子 准教授
講演テーマ:「ご当地グルメの地理学」(べレ出版)出版の経緯と反応
 
講師は、一般人への地理学のアウトリーチ(社会への発信・啓発活動)として、指導する学生の企画・作成による都内のガイドマップ発行、大学周辺の散策地理グッズ制作、ご自身による子供への地図入門書発行などを行なってきた。今回、一般人にも興味深い「グルメ」をテーマにして、都道府県別の代表的なグルメと地理のつながりを地図などを加えて分かり易く説明した本を出版されたので紹介していただいた。グルメと地理との関係のお話に止まらず、出版に関しての考え方では大衆向けと地理学としての基本姿勢のこだわりについての扱いのむつかしさといった著者ならではのご紹介も有り、たいへん興味深いお話でした。講師は、今後さらに地理のアウトリーチ手法を検討していて、色々なコンテンツ(雑誌、インターネット、テレビなど)の活用や、また、街歩きなどに興味が高い層へのアプローチなども検討して行かれる予定である。


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講演後、次回以降行事のご案内及びメンバー交流会を行った。

終了後、有志で暑気払いを兼ねて懇親会を行った。
 


2019.6.22
 
会員による発表大会
 
1.日時:6月22日(土)13:30〜17:00
2.場所:東京文化会館 小会議室1 (JR上野駅公園口前)
3.参加人数:26人
 
発表項目
① 房総半島の川廻し地形―その概要と地形変化事例―

 

発表者は、在住の千葉県の滝、巨石、川廻しなどの地形の研究を行なっています。今回は、川廻しについて、基本的な構造と分類について地形学から説明をしてもらい、非常に興味ある発表でした。
 
② 朝鮮半島の炭化水素
 

発表者の豊富な石油採掘の知識により産油国でない朝鮮半島の石油採掘の歴史について発表してもらい、意外な歴史事実を学びました。
 
③ 高速道路整備が地域に与える影響
 

高速道路整備について詳しい発表者が、高速道路が社会に与えるメリットの事象について説明を行いました。加えて整備の実際の効果を検証した研究はほとんど無いことを指摘し、今後の研究上の課題を考察しました。
 
④ バーコード
 

工学的知識豊富な発表者がバーコードについて初期の1次元コード品から最新の3次元コード品について歴史的流れに沿って分かり易く説明してもらいました。バーコードの社会への浸透の大きさについて再認識しました。
 
情報交換その他
今年後半の活動予定について連絡がありました。
また、会員より地理関連の書籍の紹介がありました。
『歩いて読みとく地域デザイン』(山納 洋)学芸出版社 2000円
 
地理の会の会員による発表大会の後、会場に近い居酒屋で有志による懇親会を行いました。今回の発表および日頃の地理活動について語り合い、大いに盛り上がりました。
 


2019.4.6
 
城ヶ島・油壺巡検
日時:4月6日(土) 
参加人数:19人
 
巡検のテーマ・見どころ
1.テーマ
「城ヶ島・油壺巡検」
みさきまぐろキップで行く、地形・地質・歴史・城郭・測量・グルメをいっぺんに味わえるハイブリッド巡検。
 
2.見どころ
城ヶ島でまぐろまんぷく券を使い、マグロ・しらす丼を味わった後、三崎層(地震の化石)と地震のたびに隆起した海岸段丘を見て三浦半島の成り立ちを知る。
全国有数のマグロの水揚港三崎では、三崎城遺構を見学して水軍の城の立地を確認後、観光市場うらりで三浦・三崎おもひで券でお土産をもらう。
油壺では日本の高さの基準を検測する験潮場を見学して記念写真。三浦氏滅亡の舞台となった新井城の遺構を見て往時を偲ぶ。
 
巡検行程
巡検移動距離及び経過時間:約27km(🚌バス、👟徒歩)、約6時間
① 三崎口駅集合 10:20 地理の会 巡検スタート
② 城ヶ島バス停着 (11:00) 🚌バス
③ 昼食@磯料理かねあ
④ 城ヶ島見学 (12:00ー12:50)👟徒歩
見学のポイント 地層の違い・隆起・スランプ構造・火炎構造・ミニ断層・馬の背遠望
⑤ 三崎港バス停着 13:20🚌バス
⑥ 三崎城址を見学 (13:30ー13:45)👟徒歩
⑦ 三崎港でお土産購入・自由時間 (13:50ー15:00)👟徒歩
⑧ 油壷バス停着15:10🚌バス
⑨ 油壷検潮所(15:15ー15:40)👟徒歩
⑩ 新井城址見学(15:40ー15:55)👟徒歩
⑪ 三崎口駅着🚌バス 16:25地理の会巡検ゴール
解散後、有志で横須賀にある、三崎の魚屋の居酒屋で、三崎の魚に舌鼓して楽しい巡検が終わりました。
 
行程地図

 Google Mapで、①〜⑪の位置を確認できます。
 
行程地形図 


当日の歩行記録をiOSアプリ「スーパー地形」を用いて表示。
 
三崎城址
 


2019.2.16
 
講演&交流会
講演「世界まちかど地政学」 講師 藻谷 浩介さん
 
1.日時: 2/16(土) 13:30~17:00
2.場所: 日本地図センター(東京都目黒区青葉台4丁目9−6) 1階会議室
3.参加人数:28人
 
① 地図センターご挨拶
地図センター専務理事 井上 誠 様
 
② 講演内容
テーマ:「世界まちかど地政学」
 
講師:藻谷 浩介 さん
テーマ: 著書の「世界まちかど地政学」について
 
藻谷浩介さんは、地理の会会員でもあり、里山資本主義、デフレの正体、ニッポンの地域力などの著作や講演などで良く知られている方です。
国内では平成の合併前の全国市町村全部を訪問し、海外は約100ヶ国、米国では全50州を訪問しています。今回は、著書の「世界まちかど地政学」の中で会員からのリクエストの多かった、「“ドイツの北方領土”カリーニングラードで考えた」「旧ソ連・コーカス三カ国“世界史の十字路”の混沌と魅惑」についてお話しを頂きました。自らその地を訪れ、肌で感じた事に、地理及び歴史的項目を加えて、地政学および論理的な解釈で説明して頂きました。お話しは、この項目に限らず、派生的な事項(世界の言語の体系、民族の宗教感、ロシアのヨーロッパおよび中国のアジアでのポジション、世界の日本のポジションなど)についてもお話し頂き、講師の幅広く豊富な知識と何でも見て触れようとする知識欲に感嘆しました。
著書についてはこちらを参照。単行本 LinkIcon「世界まちかど地政学」
 
③ 連絡事項
地理の会今後の予定について
地理の会HPの運営について
 
懇親会
終了後渋谷近辺の文化センタ「ベルマール」にて懇親会を行いました。
藻谷 浩介さんも参加し、講演内容を含めた活発な質疑応答があり地理談義で盛り上がりました。最後に全員で集合写真を撮りました。
 

 

 
 


 
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